交通事故における休業損害|主婦が請求できる相場と計算方法
交通事故による負傷で家事に支障が生じた場合、他人に依頼すれば費用が発生する家事労働は経済的な価値が認められるため、休業損害の請求対象となります。
本記事では、主婦が請求できる休業損害の相場や具体的な計算方法について解説します。
主婦に休業損害が認められるのか
休業損害は交通事故によるケガで働くことができず、収入が減少したことに対する補償制度です。
主婦の家事労働は金銭的に評価できる労働として扱われるため休業損害が認められます。
この権利は専業主婦に限定されず、パートタイムで働く兼業主婦にも同様に適用されます。
ただし、同居する家族のために行う家事が前提となるため、一人暮らしの場合は自身の生活を維持する行為とみなされ対象外と判断される可能性が高いです。
兼業主婦の場合は家事労働の評価額と実際のパートタイム収入を比較し、金額が高い方を基準として算定するのが一般的です。
休業損害を算出する具体的な計算手順
主婦の休業損害を求めるには、まず算定のベースとなる1日あたりの基礎収入を決定します。
計算には自賠責保険基準と弁護士基準が存在し、どちらが適用されるかで賠償額が大きく変動します。
自賠責保険基準を適用した場合、2020年4月1日以降に発生した事故であれば1日あたり6100円の定額で計算を進めます。
一方で弁護士基準では、政府発表の賃金センサスという統計データを用いて女性労働者の全年齢平均賃金を基礎収入として設定します。
これを365日で割って算出するため、日額は1万円を超えるケースがほとんどです。
基礎収入が確定した後は、その金額に実休業日数を掛け合わせて実際の評価額を決定します。
適正な休業日数を証明する手順
算定の根拠となる休業日数は自己申告ではなく、客観的な証拠に基づき請求する必要があります。
具体的には、入院期間やギプス固定期間は家事に一切着手できない状態とみなされ、100%の休業日数として計算することが一般的です。
一方で通院期間の場合は、ケガの回復度合いに応じて休業の割合を段階的に減らしていく逓減方式が採用されることもあります。
正確な休業日数を証明するには、医師が作成した診断書や定期的な通院記録といった医療記録の確保が欠かせません。
加害者側の保険会社は、自賠責保険に近い低い日額や実際の症状よりも短い休業日数を提示してくるケースが少なくありません。
提示された条件では、本来の適正な賠償金額を下回るおそれがあるため、不満がある場合には示談が成立する前に交渉することが大切です。
まとめ
主婦の休業損害は、家事労働を金銭的に評価した基礎収入に実休業日数を掛け合わせて算出します。
正当な休業日数の証明や最も高額になる弁護士基準での計算には、専門的な法的知識と交渉力が求められます。
保険会社が提示する金額に妥協せず適正な賠償額を獲得するためには、交通事故の実務に精通した弁護士事務所への相談をおすすめします。










